アメックス(American Express)は、特典やステータス性で人気のあるクレジットカードですが、すべての支払いでポイントが付与されるわけではありません。
実は、「ポイント対象外」や「半減」となる支払いが数多く存在し、知らずに利用すると大きな取りこぼしにつながります。
本記事では、アメックスのポイント対象外カテゴリや半減対象となる支払いを一覧で整理し、さらに「どう回避すればよいのか」「どんな使い分けが最適か」をわかりやすく解説します。
最後まで読めば、アメックスを賢く使いこなし、特典とポイントの両方を最大化する戦略が見えてくるはずです。
アメックスのポイント対象外とは?最新ルールを整理
アメックスは、旅行特典やステータス性が高く人気のあるカードですが、すべての支払いにポイントが付くわけではなく、「ポイント対象外」や「ポイント半減」のカテゴリーが存在し、内容を知らないと取りこぼしが起こります。
とくに毎月の固定費や高額決済で差が出やすく、把握していないと年間で数千〜数万ポイント分の損失になりかねません。
まずは対象外と半減の線引きを理解し、支払い先ごとに最適なカードを使い分けましょう。
以下では「どの支払いがポイントゼロ(対象外)で、どれが半減なのか」を一覧化し、注意点と対策までまとめて解説します。
完全にポイントがつかない支払い一覧
以下はアメックスで一切ポイントが付与されない支払いの代表例です。
アネラ金額が大きくなりがちな項目も多いので必ずチェックしておきましょう!
| カテゴリ | 具体例 |
|---|---|
| 公共放送受信料 | NHK受信料(放送局への支払い) |
| 電子マネー・プリペイド | モバイルSuica、楽天Edy、nanaco、WAON、Kyash、B/43、バンドルカード、SMART ICOCA、モバイルICOCA、モバイルPASMO、IDARE、au PAY 残高、WebMoneyプリペイドカード、EVERING、ワンバンク、ハチペイへのチャージ |
| 寄付・募金 | 日本赤十字社、日本ユニセフ協会、国境なき医師団、ワールド・ビジョン・ジャパンなどへの寄付 |
| 年会費・手数料 | アメックス年会費、メンバーシップ・リワード関連費、リボ・分割の利息、遅延損害金、メタルカード発行料 |
| その他 | 上記に付随する消費税分など |
電子マネーやプリペイドへのチャージは「ポイントを二重取りできそう」と考えがちですが、アメックスではチャージは対象外です。
貯める目的のチャージは控えるのが基本戦略になります。
NHK受信料や各種チャージはポイントがゼロになるため、固定費の主力カードにアメックスを据えると取りこぼしが発生します。



僕は最初アメックスでワールド・ビジョン・ジャパンに寄付をしていたのですが、途中でポイントがつかないことに気付いて別のクレジットカードに変えました。
ポイントが半減する支払い一覧
アメックスにはポイントが通常の半分(200円=1ポイント)になる「半減カテゴリ」もあります。満額と誤解しやすいので要注意です。
| カテゴリ | 具体例 |
|---|---|
| 公共料金 | 電気・ガス・水道料金 |
| 税金・公金 | 国税、住民税、固定資産税、ふるさと納税、国民年金など |
| 医療関連 | 病院、クリニック、歯科、整骨院等(加盟店区分により変動の可能性あり) |
| QRコード決済 | PayPay、楽天ペイ、d払い、Amazon Payなどのコード払い決済分 |
| その他 | 郵便局(切手・郵送費)、toto購入など |
公共料金や税金は年間合計が大きくなりやすく、満額付与だと思い込むと実質還元が想定より下がります。
高額の税金を支払う場合は上限や付与率の条件を事前に確認し、他カードとの使い分けを検討しましょう。



まとまった額の税金をアメックスで払ったのに、思ったよりポイントが少ない!
という相談は多いです。半減カテゴリに入ると200円=1ポイント換算になるので注意してください。
アメックスで勘違いしやすいポイント対象外ケース
アメックスのポイント対象外・半減ルールはやや複雑で、ユーザーが勘違いしてしまうケースが多くあります。ここでは特に誤解されやすい例をまとめました。
モバイルSuicaやコード決済の落とし穴
モバイルSuicaや楽天ペイなどの電子決済は「便利だからポイントがつきそう」と思われがちですが、アメックスでは対象外または半減に分類されます。
- モバイルSuicaチャージ → ポイント付与なし
- 楽天ペイ/PayPay/d払い → ポイント半減(200円=1ポイント)
- Amazon Pay → 半減カテゴリに該当



電子マネー経由でポイントを二重取りする裏技はアメックスでは通用しないので要注意です。
Amazonギフト券は付与対象


意外に誤解されがちなのがAmazonギフト券です。「金券だから対象外」と思われがちですが、アメックスでは通常の満額ポイントが付与されます。
むしろAmazonギフト券を経由することで、公共料金やふるさと納税の支払いに活用できるケースもあり、工夫すればポイントを最大化できる手段になります。
公共料金やNHKの扱いに注意
公共料金やNHKの取り扱いも分かりづらい部分です。
- 電気・ガス・水道 → 半減(200円=1ポイント)
- NHK受信料 → 完全対象外(ゼロ)
- 一部の保険料 → 半減カテゴリに含まれる場合あり
とくにNHKは完全にポイント対象外なので、固定費の一部が「丸ごと無駄」になってしまいます。事前に請求先を確認し、別カードを選ぶことが大切です。



「光熱費はポイント半減、NHKはゼロ」という違いをしっかり覚えておきましょう!
アメックスのルール改定と最新動向(2019~2025)
アメックスのポイント付与ルールは、ここ数年で大きく変わってきました。
電子マネーや税金支払いを中心に「改悪」と呼ばれる変更が続いているため、最新の動向を知っておくことが重要です。
電子マネー・プリペイド系の対象外拡大


2019年以降、電子マネーやプリペイドへのチャージは順次「ポイント対象外」に変更されました。
- モバイルSuica → 以前は付与対象 → 現在は対象外
- 楽天Edy、nanaco、WAON → 同様に対象外
- Kyash、バンドルカードなど新興プリペイド → 登場時から対象外
チャージを経由したポイント二重取りは完全に封じられたと考えるべきです。
国税支払いの上限導入(500万 → 300万へ引き下げ)
2023年からは国税のクレジットカード払いに年間500万円までの上限が設定されました。
さらに2024年からは上限300万円へ引き下げられています。
高額納税者や法人にとっては大きな制約であり、法人税や消費税をアメックスで払ってポイントを稼ぐことは難しくなっています。
2025年10月以降の「事業用途」全面対象外ルール
2025年10月からは、提携カード(ANAアメックス、マリオットアメックスなど)で「事業用途」の支払いが全面的にポイント対象外となります。
具体的には以下のような決済が該当します。
- 法人税、消費税などの税金
- 社会保険料や年金関連
- オフィス賃料、仕入れ代金などの経費支払い
ビジネス利用を目的にアメックスを選んでいたユーザーにとっては、大きな影響を及ぼす改定になる見込みです。
「ステータス性や特典は維持される一方で、ポイント狙いでの高額決済は難しくなってきている」のが現在のトレンドです。



こればかりは抜け道はないので、素直にビジネスカードを作るのが正解です。


アメックスのポイント対象外を回避する方法・裏技
ポイント対象外や半減になる支払いは完全に避けるのが理想ですが、生活上どうしても必要なケースもあります。
以下では、できるだけ損を減らすための回避方法や裏技を紹介します。
Amazonギフト券経由で税金や公共料金を支払う


Amazonギフト券の購入はアメックスで満額ポイント付与対象です。
これを活用すれば、Amazon Pay経由で公共料金やふるさと納税を行い、間接的にポイントを満額獲得できます。
「税金や固定費をAmazonギフト券経由に切り替える」ことで、対象外を回避しながら効率的にポイントを貯められます。



僕も実際に税金支払で使ったことがあります。ちょっと面倒でしたが、ポイントが満額入ったので頑張った甲斐がありました!
固定費はアメックス以外のカードと使い分ける
公共料金やNHK、保険料などはアメックスでは不利です。そのため、以下のように高還元カードとの併用を検討しましょう。
- 楽天カード(ポイントの使い道が広く、ふるさと納税にも強い)
- PayPayカード(税金や公共料金支払い対応)



アメックスは旅行・接待・娯楽などのシーンで最大限活かし、固定費は他カードに任せるのが合理的です。
提携カードの還元率や上限を活かす
アメックスの提携カード(ANAアメックスゴールド、ヒルトンアメックスなど)は、それぞれ独自のポイントプログラムを備えています。
そのため、対象外支払いは割り切って「特典で回収する」戦略も有効です。
ANAが好きならANAアメックスゴールドを使うことで、マイルが貯まりやすくなりますしSFC修行にも使えるのでおすすめです。
高級ホテルに泊まりたい方は、ヒルトンアメックスプレミアムを持つことで、部屋のアップグレードや朝食無料がつくゴールドステータスになれますし、条件達成で最大2泊まで無料宿泊ができます。



僕はどちらも持っていて使い分けしてます!
![]() ![]() ANAアメックスゴールド | ![]() ![]() ヒルトンアメックスプレミアム | |
| 年会費 | 34,100円(税込) | 66,000円(税込) |
| 家族/追加カード | 17,050円(税込) | 13,200円(税込) 3枚まで無料 |
| 豪華特典 | ・プライオリティパス (年2回まで無料) ・ANA便利用でフライトマイル25%ボーナス ・機内販売10%OFF ・ANAオンラインショップで5%OFF ・空港内店舗「ANA FESTA」で5%オフ | ・ヒルトン・オナーズのゴールドステータスが自動付与 ・入会・継続で1泊分無料 年間300万円以上の利用でもう1泊分無料 ・ヒルトンホテル朝食無料サービス ・エグゼクティブラウンジ利用権 ・高確率で部屋のアップグレード ・年200万決済でダイヤモンドステータスプレゼント |
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キャッシュレス決済サービスを経由する
PayPayや楽天ペイなどを「アメックス以外のカード」からチャージして利用することで、対象外を回避できます。
アメックスからの決済では不利でも、経由するカードやサービスを選べば、結果的にポイントを取りこぼさずに済むケースが多いです。
重要なのは、「アメックスを万能にしようとせず、役割を分ける」という考え方です。
アメックスはポイントだけで判断すべきではない
ここまで見てきたように、アメックスにはポイント対象外や半減となる支払いが多く存在します。
確かにポイント還元の面では不利な部分がありますが、それだけでアメックスの価値を判断するのは早計です。
アメックスならではのステータス性と特典


アメックスの最大の魅力は、ポイント還元率よりもステータス性や特典にあります。たとえば以下のような優待は、他社カードにはないメリットです。
- プライオリティ・パスや空港ラウンジの利用
- 旅行保険や手厚いキャンセル補償
- コンシェルジュサービスによる予約代行
- 高級ホテルやレストランでの優待
これらの特典は金額換算が難しいものの、実際に利用すると「時間と安心感を買える」という大きな価値があります。



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他社カードと併用して最適化する
ポイント還元を重視するなら、アメックス1枚に依存する必要はありません。固定費や税金は高還元カードに任せ、旅行やエンタメはアメックスを活用するという使い分け戦略がベストです。
例えば、日常決済には楽天カードやリクルートカードを使い、旅行や接待のシーンではアメックスを使う。こうすることで、還元率と特典の両方を最大化できます。
結論:アメックスは「体験価値」で選ぶカード


アメックスは単なるポイントカードではありません。持つことで得られるのは、「安心感」「優越感」「快適な体験」です。
もしあなたが「ポイントだけで判断する」なら他のカードが有利ですが、「特別な体験や自己投資」を重視するならアメックスは唯一無二の存在といえるでしょう。
だからこそ、アメックスはポイント還元を超えた価値を提供するカードなのです。
まとめ:アメックスのポイント対象外を正しく理解して使いこなそう
アメックスは特典やステータス性が魅力的な一方で、ポイント対象外や半減カテゴリが多いという注意点があります。
- NHK受信料や電子マネーチャージは完全対象外
- 公共料金や税金は半減(200円=1ポイント)
- Amazonギフト券は満額ポイント付与で回避策に使える
- 2025年以降は「事業用途」が全面対象外になる見込み
つまり、アメックスは「万能なポイントカード」ではなく、特典やステータスを活かすシーンに強いカードです。
日常の固定費や税金には他社の高還元カードを併用し、旅行や特別な場面ではアメックスを使うのが最適解といえるでしょう。
もし「効率よくポイントを貯めたい」と考えるなら、使い分けの戦略を取り入れつつ、アメックスの強みであるステータス性や特典を思い切り活用してください!



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